Distance: 11 miles (approx. 17.7 km)
朝、テントのジッパーを開けると、そこには昨日までとは一変した「真っ白な世界」が広がっていた。 1インチにも満たないが、テントも雪に覆われている。もうすぐ10月。ショルダーシーズン(季節の変わり目)のシエラを歩いている以上、雪は想定内ではあったが、いざ目の当たりにすると身が引き締まった。


かじかむ手でなんとか準備を整え、出発前にもう一度MTR(ミューア・トレイル・ランチ)へ立ち寄った。ハイカー・ドネーション(寄付箱)の中から、運良くモイスチャーローションを見つけることができた。 指先のひび割れが酷くなり、パッキングや細かな作業が苦痛になっていた。この旅では、こうした偶然の「恵み」が本当にありがたい。
9時半頃、MTRを出発した。 雪は夜の間に降っただけのようで、太陽が昇るとともに急速に溶けていった。しかし、この日の空気は一日中冷え込み、常にシェルを着込んだ状態でのハイクとなった。
数マイル歩くと、いよいよ「Kings Canyon National Park(キングス・キャニオン国立公園)」へと入った。San Joaquin River沿いの景色は息をのむほど美しく、所々で色づき始めた紅葉が、冷たい空気の中で鮮やかに輝いていた。








懸念していた「47ポンド」の重荷だが、予想していたほどの疲れは感じなかった。昨日、MTRの温泉でじっくりと身体を解したおかげだろうか、脚の疲労がしっかりと抜けているのがわかった。
歩き進めるうちに、昨日まで感じていた心の澱が消え、この日はどんどん気分が良くなっていくのを感じた。 夕方、Evolution Valley(エボリューション・バレー)に到着した。そこには、静寂の中に凛とした美しさが漂っていた。
しかし、日が沈むと同時に寒さは一気に厳しさを増した。あまりの冷え込みに、日課のヨガをやる気力さえ奪われるほどだったが、温かい夕食を摂り、今日一日の充実感を日記に綴った。 重いザックを背負い、雪を越え、私は今、再びトレイルと深く繋がっていると改めて感じた。




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